電車のある町でしかできない体験を楽しむ「御嵩あかでんランド」、初となるイベントが9月24日、25日の2日間で開催されました。1日目はあいにくの曇り空と午後からは一時、大雨に。しかし、2日目は気持ちのいい晴天!200名で募集をかけたところ、2日間で375名のお客さんが来場してくださいました。遠くは滋賀県や東京から足を運んでくれた方も。いつもはほとんど人がいない沿線は、ドレスコードだった赤い服を来た来場者で賑わいました。書きたいことはたくさんありますが、まずはそれぞれのアトラクションの様子をご紹介します。
切符をいれると音がなる不思議な箱 『チケット・プレイヤー』当初予定していた企画がいろんな大人の事情により白紙からスタートした、チケット・プレイヤーチーム。元々の企画の中から、“何かを入れる”と“音が鳴る”の二つを抽出し、ほぼ0からアトラクションをつくりあげました。頭で考えて、手を動かして、また考える。試行錯誤を繰り返しながらかたちになった企画を前に、たくさんの子ども達が足を止めてくれました。不思議な箱に特製切符をいれると、あかでんランドの中で聞ける電車に関する様々な音が流れます。どうして音が鳴るんだろう?と興味深そうに楽しんでいる姿が印象的でした。電子工作の部分をお願いしていた情報科学芸術大学院大学のIAMAS高尾さんも2日間、まるまる付き合ってくれるという優しさ…。手厚いサポートにも感謝です!
新可児駅から御嵩駅の5駅の顔ハメパネル 『アテハメ・ステーション』下は中学生、高校生から、上は30代まで、幅広い年代が集まったアテハメ・ステーションチーム。みんながフィールドワークに行ったりする中、もくもくとシールを切り、貼り続ける…。修行のような制作をのりこえ、想像以上の仕上がりの新しい駅が5つ、誕生しました。どこに置くと、どこに立つといろんな人の目に留まるか、写真を撮ってもらえるか、1日目と2日目で作戦を少しずつ変更しながら展開された動きから、30代の底力を感じずにはいられませんでした。手をはめ、顔をはめ、口をはめたら、みんなが笑顔。うーん、素敵!
あこがれの車掌さん見学 『イッツ・ア・スモールコンダクター』苦労してつくった、特製の赤い車掌さん帽と認定証。切符きり体験、ダッチングマシーン体験、車掌さんのお仕事見学。複雑なプログラム構成を見事マネジメントしてのけた、スモールコンダクターチーム。「あの班じゃなきゃ、まわらなかった」。当日、担当キャストの動きを見ながら、事務局メンバーの1人がつぶやきました。1人1人が考えて、行動し、連携して、作り上げたプログラム。多くの子ども達が参加してくれました。目を輝かせながら、真剣に車掌さんの手元をみつめる子ども達。憧れの車掌さんを、少しは身近に感じてもらえたかな。
電車の真下から見上げる 『アンダー・ザ・トレイン』橋の下に寝転がって、電車を下から見上げる。シンプルで辺鄙な場所にあるアトラクションですが、2日目はお天気にも恵まれたおかげで、70名を超える方が体験してくれました。小さな子どもたちには刺激が強かったようで(!?)、電車が通り過ぎたあと、「ハァハァハァ」と興奮のあまり息を弾ませている子もいました。
赤い食べ物を食べまくるクイズラリー 『レッド・アンド・ライド』 アトラクションの中でも、町内一番多くの方にご協力いただいたレッド・アンド・ライドチーム。赤い服を着てきた人に、クイズラリーシートと御嵩駅周辺で赤い食べ物を出すお店を紹介したマップを配布。回答してくれた人には、特製バッジをプレゼントという太っ腹な企画。さらに、みたけ華寿司さんのご協力の元、あかでんランドがつくれる華寿司体験も企画しました。駅周辺を歩き回る企画ということもあり1日目の雨で大きく苦戦。大丈夫かな〜と少し心配しながら見ていましたが、2日目は場所を変え、さらに受付で待っているだけではなく、お客さんを取りに行く作戦に変更。作戦が功を奏し、早い段階でバッジは品切れ、華寿司体験も満席に。静かでおとなしい印象があったチームでしたが、どこの班よりも、たくましかった!苦労した分だけ、キャスト1人1人の笑顔がまぶしかったです。
電車のある風景の写真を撮る 『トッテ・スポット』御嵩町内の高校生の協力の元制作された「動く」カカシを含め、沿線数カ所を写真を「トッテ」なスポットと認定し、特製マップを制作。写真コンテストへの応募へつなげたり、おもちゃのデジタルカメラの貸し出しも実施しました。その結果、カメラを手にした小さな撮り鉄がいたるところで目撃されるというファンキーな展開に。うごくカカシたちも電車が通るたび、大きく手を振ってくれ、電車の中からそんなカカシに向かってカメラを向ける撮り鉄も。ちびっこが撮った写真は、家族と電車への愛に溢れたすてきな写真ばかりでした。
電車と競争する『レッド・ゴー』「神対応のアトラクションがある」。御嵩駅までその対応振りの良さが聞こえてきたのが、アトラクションの中でも、ただひとつ孤立した場所にあったレッド・ゴーチーム。レースがないときでも手をふって答えてくれるわ、レースの合間合間には笑顔で話しかけてくれるわ、ついに憧れの存在ともなった「あかでん男」はかっこ良くやりきってくれるわ、もう、言う事なし!メディア受けもよく、新聞、テレビと大きくメディア露出にも貢献してくれました。男だらけのチームで終始楽しそうだったキャストの皆さん。時にはメダル制作のために、ラメで全身キラキラになりながらも、みんなの笑顔をみるために、とやりきりました。全員が赤い半パンで揃えていたのにも気付きました?小さなことから大きなことまで、丁寧に仕上げていったキャストたちの背中はとってもかっこ良かったです!
廃線となった八百津線跡を辿る『オールドレイルウェイ八百津』夢とロマンをのせたアトラクション、オールドレイルウェイ八百津チーム。御嵩町だけでなく、可児市や八百津町までのびる廃線跡を辿る5キロの本格的な廃線ツアープログラム。遠くは滋賀県から、廃線をこよなく愛する小さな廃線鉄が来てくれたり、もう乗れなくなった八百津線の代わりにせめてツアーに参加したい!と参加して下さる方など、なみなみならぬ想いを抱えた鉄ちゃんたちが集まりました。終わりの見えない草刈りとの戦いが報われるような、鉄ちゃんたちの静かな笑顔。暑い中、何度も何度も廃線跡を往復しながらも、4本のツアーを大成功に導いたチームの力。アンケートにも、すばらしい企画だったとの声が、多数、寄せられていました。
真っ赤な食べ物が勢揃いの特設フードコート全体的にクオリティが高くて、どこの料理も美味しかった!とご好評いただいたのが、この2日間のみんなのお腹を満たしてくれたフードコートの皆さん。御嵩町内でも評判のお店の皆さんが、さらに腕によりをかけて「赤い」メニューを考案し、用意してくれました。真っ赤なジュースや真っ赤なモツ焼き、真っ赤な焼きそば、真っ赤なコロッケ…。ビールが飲めれば、もっと食べまくっていただろうな…と遠い目をしていたキャストも多かったです。ご協力いただいた皆さん、ほんとにありがとうございました!
風船を飛ばしてはじまり、風船を飛ばして終わった、あかでんランド。オープニングとクロージングのどちらも前日や当日急に決まるというノリで開催されましたが、写真を見返すと、なんだか絵になっている!笑
クロージングは、あかでんランドのオリジナルソングをみんなで合唱し、閉会。ドタバタしながらでの開催になり、キャストの皆さんとあたたかく見守ってくれた参加者の皆さんには感謝しかありません。。。でも、みんな良い顔!はじめてのイベントということで、たくさん不手際もありました。が、地域の皆さん、来場者の皆さんに支えられながら、たくさんの笑顔が見れたこの2日間、すごくすごく幸せでした。関わっていただいた皆さん、ほんとうにありがとうございました!
(レポート:issue+design 白木)